葬儀に関するお悩み相談

葬儀に関するお悩み相談Q&A

喪主としての心得

《このQ&Aは、浄土真宗本願寺派の教えに基づいて作成しています。宗派や地域によって、これに当てはまらない場合もあります。》

『葬儀費用は喪主が全額負担するもなのでしょうか?』

喪主さまの負担となる場合が多いです。弔問に訪れる方の香典などで、葬儀代の何割かを補うことができます。 葬儀社によっては、故人の生前から葬儀代を積み立てる互助会のようなシステムもあります。

『お寺への支払いはいつするのですか?』

葬儀のお礼は、葬儀の翌日に菩提寺に参拝して手渡します。この風習は『お礼参り』と呼ばれています。葬儀でお経をあげる僧侶にお礼をするというよりは、僧侶を使わしてくれたお寺にお礼をするという意味です。 しかし、長年の入院や介護などで、病院や施設に支払わなければならない金額もかなり負担で困っていた家族から、次月の給料日以降でも良いか相談を受けたことがあります。もちろん大丈夫です。また、ご自身が亡くなる前に、葬儀代を封筒に入れて用意されていた方もいました。

『必要最低限の経費の葬儀は?』

葬儀にかかるお寺への費用はお布施(できるだけのお気持ち)ですので、値段は決まってはいません。覚成寺の場合、金銭的に葬儀を出すのが困難なご事情の方には無償で葬儀をさせていただいております。 葬儀のお礼とは別に、永代経懇志というお布施があります。こちらは、故人さまの名のもとに、お寺が(お経が)子孫の代まで続いて、人々の悲しみを救う場であり続けるようにと、お寺に寄付するものです。永代経懇志もお布施ですので、金額は決まっておりません。 葬儀のお布施や永代経懇志の額について、「それでも目安が知りたい」とおっしゃる方には、覚成寺の門徒さんからいただくお布施の平均をお伝えしております。

なお、葬儀社にかかる費用については、それぞれの葬儀社へお問い合わせください。

お寺を選ぶこと、僧侶を選ぶことについて

《このQ&Aは、浄土真宗本願寺派の教えに基づいて作成しています。宗派や地域によって、これに当てはまらない場合もあります。》

『菩提寺が遠い場合、どうすればよいですか?』

近隣に菩提寺と同じ宗派のお寺がないか、①各宗派の本山や別院、②菩提寺、③葬儀社、いずれかに電話して相談してみてください。お近くにある同じ宗派のお寺を紹介してもらえます。

『古くからの菩提寺があるのですが、親友の僧侶に葬儀してもらってもよいですか?』

構いません。親友の僧侶のお寺に、葬儀後もお世話になる場合は、その旨を菩提寺に伝えてください。

『古くから関係のあるお寺はあるのですが、経費が安いお寺にかえてもよいでしょうか?』

日本国憲法・第20条に「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」と明記されています。よって、お寺を変わることになんの問題もありません。 お寺によっては年会費で護持をされている場合もありますので、一言「お寺を変わります」とあいさつをされると、なお安心でしょう。 菩提寺へ所属を離れることを伝える(きちんと書面に残す)方法として、『離壇届』を提出する方法もあります。

『菩提寺の後継者がいません。どうすればよいですか?』

宗派の本山、あるいは最寄りの別院にお問い合わせください。後継者が決まるまでお寺の仕事を代わりに務めてくれる僧侶を派遣してくれます。希望によっては、後継者の候補を全国から探してもらえます。安心してください。

① 葬儀を行う意義、葬儀に関連するものの意味

《このQ&Aは、浄土真宗本願寺派の教えに基づいて作成しています。宗派や地域によって、これに当てはまらない場合もあります。》

『何のために葬儀をするのですか?』

人は死んだら終わりではなく、苦しみのない仏の国に生まれることができること、この世ではもう二度と会えない方々と再び出会える場所があるということ、仏の国に生まれたら、この世で悩み苦しむ人々を救う身となることを、みんなで確かめ合うために行います。

『何のために通夜をするのですか?』

突然やってくる命の終わりに際して、葬儀・火葬をする前夜、縁ある人々が集い、この世の無常を想い、悲しみを共有するために行います。 昔は、万が一、息が吹き返したりした場合に備えてすぐに火葬しないため、と考えられていました。

『葬儀に僧侶は必要なのですか?』

人はなぜ死ぬのか、なぜ生きるのかを、仏教を拠り所に日々考える生活を送っているのが僧侶です。大切な人の死に際して、ご遺族の方々の悲しみや苦悩に寄り添う使命を持って生きています。

『お経は何のために読むのですか?』

この世の命を終えられ、仏さまとしての歩みをはじめられた故人をご縁に、「また会える世界がある」ことを確かめ合うため読経します。 お経の中身、仏さまの話をもっと聴きたい方のために、お寺では定期的に法要を行っています。お寺の法要は午前の部と午後の部に分かれていて、それぞれ読経のあとに、仏さまのお話(法話)をじっくり聴くことができます。

②死後について

《このQ&Aは、浄土真宗本願寺派の教えに基づいて作成しています。宗派や地域によって、これに当てはまらない場合もあります。》

『死んだらどうなるの?』

阿弥陀如来という仏さまは、生きとし生きるものすべてを、命終わる瞬間に仏さまにしてくださる仏さまです。 私の命も、終わりがきたその瞬間、仏さまになるそうです。そして、この世に残した縁あるものを救う身となるそうです。

文責:浄土真宗本願寺派 覚成寺