国境なき追悼


 今年は戦後60年です。今の日本は一見平和な国にみえますが、果たして本当にそうなのでしょうか。「日本が再び戦争をしないように」との願いからつくられた憲法9条が変えられようとしていたり、今、急速に「次の戦争の準備」が進められている気がしてなりません。

 そんな中、覚成寺では、来る8月20日(土)に平和法要を開催します。

 記念講演の講師は横山周導さん(藤橋村在住。真宗大谷派勝善寺住職)です。横山さんは、過去の戦争の際にシベリアに拘留された経験があり、1985年から、お仲間の遺骨収集と墓参のためのシベリア訪問をはじめられましたが、1991年に訪問先の「イヴァノフカ村」で日本軍による村民257人の虐殺を知らされたことをきっかけに、両国の死没者に対する追悼に目的が変わりました。そうして訪問を重ねるうちに、村民の日本人に対する憎しみは徐々に和らいでいっているそうです。

 戦争によるすべての犠牲者を追悼(=死者をしのんで、いたみ悲しむこと)し、ひとたび戦争がはじまってしまったら、「お国のため」という名のもとに、殺さなければ殺される(非国民と呼ばれる)状況になってしまう戦争を、これ以上しない、させない、することを認めない気持ちを新たにしたいと思います。


覚成寺平和法要 8月20日(土)午後2時〜4時

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