「イラクのお医者さんとの交流会(2003.7.30)

 今回は、覚成寺フレンズ緊急企画のReportです。

 7月29日から来日中の、イラク南部の都市バスラの病院に勤務されている、アルアリ先生とジャナン先生を
覚成寺にお迎えして、イラクスタイルのバーベキューでおもてなしをし、交流会を開催しました。
(東海地区の来日支援団体は、セイブ・イラクチルドレン・名古屋〔代表:小野万里子弁護士〕です。)

 両医師は、湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾の影響とみられる、小児ガンや白血病の子ども達の医療に
関わっておられ、今回の来日では、たくさんの人にその被害を知ってもらうため、名古屋、東京、広島、長崎、
神戸などでの講演が予定されていて、7月30日夜の岐阜講演が、そのスタートでした。
 私も二人のお医者さんが持ってこられた患者さんの写真を見せてもらいましたが、それらの写真は想像を
絶するものでした。(パッと見てガンと分かるくらい、身体の表面に腫瘍ができている子どもを想像してください。)
 また、残存放射能の影響は、妊婦の人にも多大な影響を及ぼしていて、先天性障害児の出産という形で現れて
いることも聞きました。そうした子どもたちの多くは、生まれるとすぐに亡くなってしまうそうです。
 また、こうした状況は、米軍の兵士の子どもたちにも見られるそうです。しかし、アメリカ政府は、劣化ウラン弾と
ガンや先天性障害児の出産などとの因果関係を認めていません。
 
 このように、今から12年前の湾岸戦争の影響で、今も苦しんでいる人たちがたくさんいるのに、イラク戦争では
”また”大量の劣化ウラン弾が使用されました。
 
 一体、戦争をやり合う国のトップの人たちは、こうした現場の悲惨な状況を直視したことがあるのでしょうか?
それを支持している国のトップも。

 けれど、そうしたトップの人たちのすることに「NO」と言わなければ、私たちもまた、暗黙のうちにそうした愚行を
支えていることになるのです。

 お互いの痛みに共感し合える世の中《私たち》になることを切に願います。

   副住職:大平一誠


JR岐阜駅にアルアリ先生とジャナン先生をお迎えに行ってくれた、フレンズのメンバー。

笑顔でご到着のアルアリ先生(左)とジャナン先生。

覚成寺にて。今回、懇親会と夜の講演会を支えてくださった、日本アラブ未来協会のみなさんと一緒にバーベQ☆
お料理は、在日イラク人の方にいろいろ教えていただいて準備しました。「お味はいかが???」

中高生との交流を楽しまれる、アルアリ先生とジャナン先生。
お二人とも英語を話されるので、学校で習った英語をフルに使って会話を楽しみました(^o^)/

覚成寺での懇親会の後、岐阜市で両医師の講演会が開かれました。
主催:セイブ・イラクチルドレン・名古屋
共催:日本アラブ未来協会/岐阜県中高生平和ゼミナール

受付から何から何まで尽力してくださった、日本アラブ未来協会の方たち☆

参加者のみなさんは、イラクの子どもたちの現状に、真剣に聴き入ってみえました。
私たちにできることって何なのか。みんなで考えていきましょう。

《おまけ写真》 寺の裏に咲く蓮の花にうっとりされるアルアリ先生とジャナン先生☆
「ブッディズム・フラワー」なんて紹介してみました。


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