「アフガン国際戦犯民衆法廷・東海公聴会」に参加して(2003.7.6)

 米軍のアフガニスタン攻撃を国際法や人道の見地から検証する「アフガニスタン国際戦犯民衆法廷」の東海公聴会が、
7月6日に名古屋市中区役所ホールで開催され、空爆を避け、パキスタンに逃げたアフガニスタンの女性がアフガン民衆の
被害状況を訴えたのをはじめ、平和問題を研究するドイツの大学教授のお話や、イラク戦争で使用された劣化ウラン弾が
人体に及ぼす影響を医学的見地から報告された医師の松井栄介さんらのお話を聞いてきました。

 2001年の9月11日にアメリカで起こった同時多発テロは、たしかに非人道的な行為であり、犠牲者やご家族のことを
考えると言葉もありません。ですが、だからといって罪もない民衆を殺していいのでしょうか。同時多発テロの犠牲者の
ご家族の中には「自分たちの悲しみを戦争の理由に使わないで」という声もあったそうです。どうしてアメリカがあそこまでの
テロ攻撃を受けたのか、その理由を考えることが見落とされている気がしてなりません。
(※『戦争中毒』という、アメリカ人が描いたマンガ本を読めばその答えがハッキリします。マンガ本といっても、要人のセリフは
すべて実際の発言資料に基づいており、読み易いだけでなく信憑性もあります。覚成寺本堂にも見本が置いてあります。)

 浄土宗の開祖・法然のお父さんは、法然が幼少の頃、賊に襲われて亡くなっています。亡くなる時に法然のお父さんは
幼い法然に、「決して相手に仕返しをするな。お前が仕返しをして相手を殺せば、また相手の一門がこちらに仕返しをする。
そうなれば、”殺し殺され”の悪因縁がくり返される。だから仕返しはするな。」と、言い残されたそうです。そのお父さんの言葉が
法然が仏門に入るキッカケになったということですが、同時多発テロが起きたとき、真っ先にこの言葉が頭に浮かんだものです。

 覚成寺フレンズ代表・大平一誠


公聴会の参加者は、主催者発表によると350人とのことでした。
 
ステージはきれいな布で装飾されていて、平和を願う、とてもあたたかい印象を受けました。(左)
『わかもの広場』に来てくれた実行委員のメンバーも司会進行で活躍されていました☆(右)

  
ロビーでは平和活動をしている様々な団体の出展企画もありました。
私たち覚成寺フレンズも、『イラク報告会』や『わかもの広場』の写真展示と、
『平和のシーツ』を出展しました。


ロビー出展企画の一つ、ビルマ(ミャンマー)問題に関するブースで、
全ビルマ学生連盟のココラットさんから説明を受けるフレンズのメンバー。

 
『わかもの広場』に参加してくれた人たちとの再会もありました☆
覚成寺フレンズの醍醐味の一つ、”なかまづくり”進行中デス。


 今回、公聴会に参加した覚成寺フレンズの中高生たちは、一様に「難しかった」との感想でしたが、
『わかもの広場』に来てくださった実行委員の方々が、舞台にロビーにと、活躍されているお姿を見て、
アフガンをはじめ、世界でおかしなことがおきていて、それを一生懸命知らせようとがんばっている
人たちがいるということは実感できたと思います。
 彼らには、命や人権を踏みにじるようなことには、「それっておかしくない?」と、気持ちと行動で
表していけるような、そんな人の痛みがわかる人間になってほしくて(もちろん、僕自身もです)、
覚成寺フレンズをやっているのかな…と、あらためて青年活動の意義を確認した、そんな一日でした。


その後・・・
  
…名古屋から帰ってきた副住職は、岐阜駅で行われた久保田弘信さんのイラク報告会パート2に参加。
 今回は戦後(?)のイラクを訪問されてのお話を聞かせて頂きました。久保田さんのお話からすると、
現在のイラクは、フセイン政権の崩壊により民族間のバランスが崩れたり、占領している米軍への反感
などから、決して安全な状態ではないという印象を強く受けました。久保田さん自身も、カメラをロケット砲
か何かと勘違いされ、米兵に銃で撃たれそうになったそうで、そんなピリピリした雰囲気が、久保田さんが
撮ってこられた映像からたくさん見受けられました。
 そんなところに鉄砲を携えた自衛隊が行って本当に大丈夫なのでしょうか?とても心配です。もちろん、
医療関係の支援が急務なのはわかるのですが…。う〜ん、他の方法ってないの???


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