コスタリカってすごい!
 コスタリカという国をご存じですか?

 場所はアメリカ大陸のちょうど真ん中あたり、北米と南米のつなぎ目の細長い地域にあって、両隣には、ニカラグアという国とパナマ運河で有名なパナマという国があります。ちなみに「コスタリカ」とは、「美しい海岸」という意味だそうです。

 昨年のサッカーワールドカップにも出場したので名前はなんとなく知っていたのですが、「なんで突然コスタリカ?」という感じなんですけど、じつはこの国、軍隊を持ってないんです。

 なんでも1948年に国内で内乱が起こったのを最後に(犠牲者2,000人)、その当時のリーダーだったフィゲーレスさんの提唱によって、もう二度とこのようなことが起こらぬようにと、軍隊を廃止したのだそうです。(翌年1949年に「常備軍を持たない」ことを憲法で制定。)

 普通なら「内乱を起こらないよう国民ににらみを効かせるために力は必要。」みたいな論理で、より強力な軍備を持ったりしちゃいそうですが、この国は違ったんですね。1983年には、モンヘ大統領によって”永久非武装&中立宣言”を世界に向けて宣言しました。

 軍隊にお金を使わなくてもよくなったので、医療の面での環境はものすごく良くなって、たとえば国立の病院では医療費はなんと無料!なんだそうです。(年々医療費負担が増えていくどこかの国とは大違いですね〜。)

 あと、「平和のための努力は常日頃から☆」ということで…

 コスタリカの学校教育では、小さい頃から話し合いで問題の解決を図るため、話し合いを習慣づけるような教育方針なんだそうです。

 大統領選挙は4年に一度行われ(しかも再選は禁止!)、コスタリカの人は「4年に一度」と聞けば、
「ワールドカップか選挙☆」というくらい、選挙がめちゃくちゃ盛り上がるんだそうです。軍隊を持たずに平和を続けるにはこうした国民ぐるみでの政治参加という習慣があるからなのでしょうね。

 ですから選挙権のない高校生たちは、「早く選挙権がほしい!」と、有権者になることをすごく楽しみにしているそです。そんなわけで高校生たちは、自分たちで『こども選挙』という、”模擬選挙”を主催して、実際の候補者とまったく同じ候補者の中から、自分たちの望む大統領を選んで、せめて気持ちだけでも選挙に参加しているそうです。(ちなみに『こども選挙』の選挙権は3才から。)

 なんかすごい国です。コスタリカ。

 みんなのお金を軍隊に使わないで福祉を充実させ、平和のための外交努力をめちゃくちゃがんばる。ちょっと考えたらあたりまえのことなんですけど、それを実行しちゃってる国が実際にあるという話を聞いて、「まだまだ世の中捨てたもんじゃないな〜」と思いました。o(^−^)o


 副住職 大平一誠

※「コスタリカについてもっと知りたい!」という方は、

 『カレンさんコスタリカを語る』(草の根出版 6月10日発売予定)をどうぞ。
  
 カレンさんはコスタリカの元大統領夫人で、自身も国会議員、国連大使を務めた方です。この本は、カレンさんが来日した際の講演をわかりやすく紹介しているそうです。
 詳しくは、草の根出版・梶原さん:TEL 03-3943-9393 まで。
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