「当り前」

 先日、外出先で久しぶりに公衆電話を使って友人のケータイに電話したら十円玉が「あっ」という間になくなってびっくりしました。

 これだけケータイが普及する以前は、家の電話を使うのが「当り前」な社会でした。よく話す相手の電話番号は結構暗唱していたものです。

 最近よくテレビのCMで家族みんなが一人に一台ずつケータイを持つ姿が当り前のように宣伝されていますが、数年前には想像もつかなかったことですよね。

 時代によってカンタンに変わってしまう「当り前」。そんなあやふやな価値観に振り回され過ぎないよう、常にひと呼吸間をおいて、自分の足下を見つめる視点を持ち続けたいなぁと思う今日この頃です。

        釈一誠


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