あなたが世界を変える日
 去る8月9日に、憲法9条を守り、その平和主義の精神を広めるべく岐阜県大垣市を活動の拠点とした「9条の会・おおがき」が発足しました。今回は、「なぜ今、憲法9条にそこまでこだわるのか」ということを、お話したいと思います。

 今、政治家の中で、改憲論議が盛んになってきています。3年から5年後には、憲法9条を含む憲法改正を問う国民投票を行うという話まで出てきています。ボクが9条の会の活動に賛同したのは、自分自身、あまりに憲法の生い立ちや中身について知らな過ぎであることと、改憲に賛成派の人も反対派の人も、とにかくもっと知る必要があるんじゃないかと思ったからです。その上で判断《国民投票》しないと、あとで絶対後悔すると思ったからです。
                           
 「9条の会・おおがき」では、憲法9条に関する学習会や講演会を定期的に開催し、この憲法に込められてある意味を”はっきりと知る”ことからはじめます。と同時に、この平和憲法の魅力をたくさんの人に知ってもらえるよう、いろいろな方法で、これを広める活動を行っていきます。すでに発足学習会「アジアの東で、平和を叫ぶ〜自衛隊イラク派兵差し止め訴訟学習会〜」は終了して、今は11月3日に予定している第2弾の企画を準備しています。

9条の会・おおがきのPR活動(9月6日朝、JR大垣駅前)
 さて、近代において、インドがイギリスから独立を果たしたのは、ガンジーの非暴力の精神に導かれた運動によるものでした。また、アメリカの人種差別法の撤廃を実現したのも、キング牧師の非暴力の運動によるものでした。昨今の世界情勢を見てみますと、まるで終わりのない暴力の連鎖の中にいるような気がします。日本も、近隣の国に対して壁を強固にすることに力をいれるばかりで、壁を乗りこえて手を取り合おうとする動きはほとんど見受けられません。

 でも、こんな時代だからこそ、力に力で対抗するのではなく、ガンジーやキング牧師が唱えたのと同じ精神で平和な世界を作ろうとする平和憲法の理念を、日本はもちろん、世界に、子や孫に伝えていきたい。そんな夢を持って、ボクは「9条の会・おおがき」の活動を行っていこうと思っています。
      


大平一誠
もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、
貧しさと環境問題を解決するために使えば、
この地球はすばらしい星になるでしょう。
私はまだ子どもだけどそのことを知っています。




学校で、いや、幼稚園でさえ、
あなたたち大人は私たち子どもに、
世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。


たとえば、

争いをしないこと
話しあいで解決すること
他人を尊重すること
ちらかしたら自分でかたづけること
ほかの生き物をむやみに傷つけないこと
わかちあうこと
そして欲張らないこと


ならばなぜ、あなたたちは、
私たちにするなということをしているんですか。


『あなたが世界を変える日〜12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ』より転載。
セヴァン・カリス=スズキ著 学陽書房

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