伝えていきたい「戦争の悲惨さ、平和の大切さ」
 去る6月11日、JR岐阜駅隣のハートフルスクエアーGにおいて、県内のボランティアスタッフによる実行委員会とセイブ・イラクチルドレン・名古屋の共催で、『いま、イラクの子どもに何が起きているのか?〜イラクの小児科医に聞く〜』と題して、イラク南部の都市バスラの病院に勤務されているジャナン・カリブ・ハッサン医師の講演会が開催されました。
 ジャナン医師は病院施設の窮状や、小児科病棟に入院している子どもたちの様子を写真を交えながらお話され、「占領軍もイラクの暫定政府も何の援助もしてくれない」と、何よりも真っ先に医療支援が急務であることを熱く訴えられました。
 
 講演会に参加された方からは、「多くのイラク市民、小さな子どもたちが、私たちの知らないところで苦しんで亡くなっていることを、改めて実感しました。自分だけの力は小さいけど、同じ人間として、出来ることを精一杯したいと思います。」「子どもたちの写真を見せていただいてすごくショックです。『劣化ウラン』の影響がこんなにも出ているなんて、はじめて目の当たりにしました。」などの感想が寄せられました。
 
 今後もこのような講演会を開催して、一人でも多くの方に戦争の悲惨さ、平和の大切さを伝えていきたいと思います。

大平一誠

アピール『イラクの子どもたちへ』
 
人間は何で生まれてくるのだろう…。
人間は何を求めて生きているのだろう…。
 
世の中には、せっかく生まれてきたのに笑顔を見せずに星になってしまう子、
生まれてきても病気になってしまい、夢を叶える前に星になってしまう子がたくさんいます。
私たちは、人間は大切な人に笑顔を見せるために生まれてくるのだと思います。
 
最初はお父さん、お母さんに。
次は友だちに。
次は恋人に笑顔を見せるために…。
しかし、笑顔を見せずに星になってしまう子ども、
病気と一緒に生きていかなければならない子どもが
イラクの土地から消えることはありません。
 
なぜなら、その原因である劣化ウラン弾で汚染されてしまった土や空気や戦車は、
私たちが生きている間に消えることがないからです。
 
私たちは、こんなイラクの地に、子どもたちのいっぱいの笑顔が戻ってくることを祈って、
学び、考え、活動します。
 
     2004年6月11日 ジャナン医師講演会実行委員会

※このアピール文は、覚成寺フレンズの高田美幸さん(高校2年生)が草案を書き、岐阜県中高生平和ゼミナールの中高生のみなさん(右上の画像)が意見を出し合って作られました。


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