2003年も残すところあとわずか。 今年一年を振り返ってお寺の活動で何が一番印象に残ったかといえば、やはり2年目に入った覚成寺フレンズの活動です。 覚成寺フレンズの今年の活動は、4月に久保田弘信さんのイラク報告会を開いたことがキッカケとなり、その後もカンボジア地雷原に住む人たちやアフガニスタン難民の人たちのお話を聞いて、その支援活動のお手伝いをしたり、イラクのお医者さんが来日した際には交流会を開くなど、国境を越えた仲間づくりを続けてきました。 そうやって国境を越えた仲間づくりをしてきて思うのは、こうしている今も危険と隣り合わせの土地、戦争状態が続いている国に住んでいる友人たちにどうか無事でいてほしいと願うことと、「なぜそんな世の中になってしまっているのか?」ということをすごく思うようになりました。 ただ、そんな世の中になってしまっているのは、つきつめて言えば、人間一人一人が「自分さえよければいい」という自己中心的な考え方で生きているからなのだと思います。そういう気持ちは僕自身にもどこかにあります。ですが、そういう自分を頭ごなしに否定するのではなくいったん認めた上で、お互いに助け合って生きていける世の中をみんなで考えていけるといいな、と思います。 これからも地域や国籍にとらわれない仲間づくりの輪を広げつながら、自分自身のあり方を見つめ、できることから取り組んで生きていきたいと思います。 副住職 大平一誠 |
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