平和について考える(2003.4.4)
 平和とは、誰かに守ってもらうものではなく、一人一人が考え、みんなで築きあげていくものだと思います。そこのところを、私たち日本人は今一度見つめ直す時期にきているのではないでしょうか?
 また、日本には沖縄をはじめ、広島・長崎など先の大戦の戦渦の跡がたくさんあります。そうした悲しい歴史、傷ついた人々の生の声を風化させないよう語り継ぎ、二度と過ちをくり返さないよう努力することの方が、靖国神社やそれに代わる新たな国立の追悼施設をつくって非戦への誓いをすることよりも大事なことではないでしょうか?
 事実、国民の賛否両論渦巻く中、それでも靖国神社に参拝し「非戦」の誓いをしていた首相が今、先制攻撃を仕掛けた国の「全面的な支持」を表明されている現実を見て、それこそ多くの戦没者やご遺族の方々への冒涜ではないかと思うのは私だけでしょうか?

 覚成寺 副住職 大平一誠
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